果南ちゃん
果南ちゃんのレジで週刊少年サンデーを買いたい
藤田先生と西森先生の漫画くらいしか読んでないから単行本出るまで待ってもいいんだけどあえて買いたい
果南ちゃんがいるレジに僕は鼻息荒めに歩いていってサンデーを出すんだ
そして言うんだ
「お箸つけてください」って
真面目な果南ちゃんは僕が去ったあともきっとしばらく僕のことを考えるだろう
「週刊少年サンデーにお箸…?食べる…のかな…?紙を…?いやさすがにそんなことは…なんなんだろうあの人…」
そんな感じで果南ちゃんの頭の中はしばらく僕でいっぱいになると思う
食べねえよ……!!
食べるわけねえだろ…!紙だぞ…!食べねえよ…!
そうだよ…こんなしょうもない手を使ってでも君の記憶に残りたかったんだよ…!だからそんなこと言ったんだよ…!
しょうもないだろ…笑ってくれよ…地味で暗い僕はこうするしかないんだ…その店舗のアルバイトの中での僕のあだ名が「ヤギ」になったっていいんだ…
いつか果南ちゃんの方から半笑いで「お箸つけときますね!」って言ってくれる日が来るかもしれない、
その日が僕の命日です。